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テレビはなぜ殺人事件を報道するのか!?「恐怖管理理論」とその対処法を解説

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こんにちは、心理学ライターのshinです。

TVをあまり見ない人でも、殺人事件などの怖いニュースの後にCMが流れるシーンはイメージできるでしょう。

殺人のような怖いニュースの後に車のCMを流すと、その車のイメージが落ちてしまうのではないか?と感じたことがある人も多いのではないかと思います。

ちなみに私は普段からそんなことは考えずに殺人事件のただただニュースにビビりまくっていたわけですが、、(笑)。

とはいえ、よくよく考えてみればニュースって割合的に殺人や火災、水害といったネガティブな報道ガ多すぎるような気がしませんか?

もちろん、殺人事件が近くで起こっていれば別ですが、基本的に他県の殺人事件が身の危険に直接関わってくることはほぼないに等しいといえます。

では、なぜ確率的に起こり得ない不安を煽るようなニュースを報道するのでしょうか?


結論からいうと、、私たちは死を考えるときに無意識的に恐怖を感じその結果、誘惑に弱くなるからではないかということです。

この心理についての代表的な研究を2つ紹介します。

「恐怖管理理論」の知られざる罠とは!?

1つ目はスーパーで買い物をする人たちを対象にした実験です。

この実験では、まず参加者(スーパーで買い物をする人たち)に自分の死について考えてもらいました。

その結果、買い物リストが長くなり、甘いものや好物を余計に買いたくなったり、チョコレートやクッキをいつもよりたくさん食べたくなることがわかったのです。


もう1つの研究は、まさに先ほど取り上げた話で、人が死亡したニュースをテレビで見た視聴者は、高級車やロレックスの時計などの贅沢品の広告に購買意欲をそそられることがわかったのです。

まとめ

つまり、私たちは死を考えるときに無意識的に恐怖を感じ、その結果、誘惑に弱くなるのです。

このような傾向を心理学の用語で「恐怖管理理論」と呼んでいます。

この「恐怖管理理論」のメカニズムは

(残忍な殺人事件などで)死について考えることで恐怖を感じ、無意識的に不安を感じ、それを打ち消そうと楽しい気分になれるものを探して安心感を得ようとするため、誘惑に負けやすくなる

という感じです。(あくまでざっくりとした説明ですが)

ここまで理解するとTVでやたら殺人事件が報道されるのって恐怖管理理論を利用しているのでは?と疑いたくなりますよね。

TVは広告収益のビジネスモデルなので、CMの商品を買わせるために意図的に不安を煽っているという解釈は充分に可能です。

これについての真偽はわかりませんが、私たちは気をつけなければなりません。

対策としては、TV(特にニュース番組)を無闇に見ないということです。

情報が遅れるじゃないかという意見もあるかもしれませんが、実際のところ無駄に恐怖を煽るニュースや芸能人の不倫など、どうでもいいことがほとんどです。

今ならアプリから自分に必要なニュースを読むことができるので、全く問題ありません。


というわけで、恐怖管理理論を利用したマーケティング戦略に気をつけてみてはいかがでしょうか。

じゃあまたね〜。



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