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心理学入門 記憶の心理学

記憶は実はめちゃくちゃ!?心理学でわかった記憶の限界とは!記憶のメカニズム

投稿日:2020年7月8日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

人生は記憶によってできていますね。楽しかったことや嬉しかった思い出もあれば目をつむりたくなるような悲しい思い出もあります。

記憶には鮮明に覚えているものもあれば、まったく思い出せないこともあります。

しかし私たちは自分の記憶に対して非常に自信を持っていて、その記憶が勝手に自分によって作られたものだとは思いもしませんよね。

ここで浮かんでくる1つの疑問は、記憶はビデオのように正確なのか?と言うことです。


この疑問に対する答えは完全にノーです。

私たちの記憶は知らない間に書き換えられ、覚えている記憶はあくまでも全体像に過ぎず、詳細までは覚えられないのです。

目の前の人がすり替わっていても気づかない!?

ダン・サイモンズとその同僚の心理学者であるダニエル・レヴィンは記憶の欠陥が起こっているのかを調べるために、ある実験を行いました。

まずコーネル大学のキャンパス内で、キャンパスの地図を持った調査員が何も知らない通行人に対して、ある建物への行き方を尋ねました。

調査員と通行人が10秒から15秒ほど会話したところで、別の二人のペアが大きな扉を担いだまま、この話している二人の間を横切りました。

実はこの通行人から調査員の姿が見えなくなった時に、全く同じ地図を持った新たな調査員に入れ替わっており、最初の調査員は扉に隠れながら立ち去りました。

この新たな調査員は髪型こそ少し似ているものの、背が5センチも低く、服装も異なり、声も全く違いました。

通行人の立場で見ると、さっきまで話していた人物とは全くの別人が隣にいるという状態です。

気づかないわけないじゃんと思うかもしれません。

では一体何人が別人になったと気づたのでしょう?

なんと、この変化に気づいたのは参加者の15人のうちの7人しか、目の前の人が変わるという大きな変化に気づかなかったのです。

さらに面白いことに、この変化に気づかなかった人たちは変化していたことを知った時、かなり驚いた様子だったということです。

まとめ

つまり、かなり多くの人は、目の前の話している人が全く別人になっても全く気づかないのです。


私たちは日頃から自分の記憶は正しいと思い込んでしまっています。しかし、実際には物事の記憶の詳細についてはかなりいい加減だということです。


このような間違いによって悲惨な出来事が起こることもあります。


例えば「イノセンス・プロジェクト」という団体によると、刑が確定したあとのDNA鑑定によって保釈された数百人のうちなんと75%が目撃者の不正確な情報によって逮捕されていたそうです。

これらの結果を改めて見ると、人の記憶はかなり曖昧であり、知らぬ間に偽装されていることがわかりますよね。

というわけで失敗を減らしたいなら、自分の記憶をあてにするのはほどほどにして、なるべく事実を確かめるようにしてみてはいかがでしょうか。


参考文献、オススメ本はこちら

脳科学について知りたい方へのオススメはこちら

-心理学入門, 記憶の心理学

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