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バイアスの科学 意思決定の心理学

自分自身を客観的に見れない「平均以上効果」の罠とは!?

投稿日:2021年2月1日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

あまり多いわけではないですが、たまに鼻につく人といえば、自分が凄いと思っている人や自分のことをかっこいいと思っている人でしょう。

これはいわゆる「ナルシスト」と呼ばれる人たちです。

日本でのナルシストのイメージはどちらかというと後者の自分のことをかっこいいと思っている人という方が強いですが、自分中心で自惚れが強い人もナルシストに含まれます。

私たちの多くはナルシストを見ると、自惚れていてあまり友達になりたいとは思いませんよね。

そんな私たち自身は自分のことを現実のままにみられているのでしょうか?

残念ながら、人は基本的にナルシシズムな一面を持っているんことが様々な研究からわかっています。

みんな自分を過大評価しすぎ!?


たとえばアメリカの高校生、100万人を対象にした調査によると70%が自分の指導力を平均以上と考えており、平均以下であると考えていたのはわずか2%だったことがわかっています。

さらに同じ調査で他人とうまくやっていく能力についても調べたところ、全ての高校生が自分は平均以上であると考えており、そのうちの60%は、自分が上位10%以内に、25%は自分が上位1%に入っていると考えていたのです。

まだまだあります。

大学教授を対象にした研究では、大学教授のなんと94%が「自分が同僚よりも有能である」と考えていたのです。

別の研究では、家を買う、高給取りになるといった自分に好ましい出来事を経験する可能性が他の人より高いと考える一方で、離婚や病気などといった好ましくない経験をする可能性が低いと考えていたそうです。

まとめ


これらのデータが表しているのは紛れもなく、私たちは実際よりも自分自身のことを肯定的に捉えているということです。

心理学では、このことを「レイク・ウォビゴン効果」もしくは「平均以上効果」と呼んでいます。

この思考法はまさに軽度のナルシシズムではないでしょうか?

もしあなたが私はそんなに傲慢な人間ではないと思うのであれば、その考え方自体が自分は他人よりもバイアスには引っかかりにくいという「平均以上効果」を表しているのかもしれません。

とはいえ、この「平均以上効果」は私たちが毎日明るく生きるのを助けてくれています。

だって、自分をありのままに見た時に、勉強ができなくて、運動神経も悪いと思いながら生きるのは絶望的です。

私たちは多少現実を歪めたとしても、それと引き換えに生きる希望を持ち続けられるわけです。

まあ、現実を歪めすぎると身の程知らずなイタイ人になってしまうわけですが、、

そういったことを避けるためにも人は自分のことを過大評価することを頭に置いておきましょう。

というわけで、くれぐれも過度な自信を持たないように気をつけてみてはいかがでしょうか。

じゃあまたね〜。





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