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意思決定を歪める「自前主義バイアス」の罠とは!?

投稿日:2021年1月12日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

あなたは自分の作った料理が他人の作った料理よりも美味しく感じてしまったことってありませんか。

自分が作った料理の方が他人の作った料理が美味しいなんてあたりまえに感じますよね。(もしかするとそれは事実かもしれませんし)

これをNIH(not invented here)症候群、または「自前主義バイアス」と言います。この「not invented here」は直訳すると「ここで発明されていないもの」という意味になります。

このように私たちには自分の作ったものに対して過大評価をして自分が知らないところで作られたものを過小評価する傾向があるわけです。

これは自分の料理が知らない人の作った料理より美味しいと思うぐらいであればそれほど大きな問題にはなりません。

がしかしこの傾向がビジネスにも関わるアレにも確認されたのです。


それは、、自分が生み出したアイデアです。

私たちは自分の作った料理や家具だけでなく、アイデアすらも過大評価し、一方で他人のアイデアを過小評価してしまうことがわかっているのです。

自分のアイデアは最高にイケてる!?

「予想どうりに不合理」の著者としても有名な行動経済学者のダン・アリエリーは非常にクリエイティブな研究を行い「自前主義バイアス」について調べました。

「ニューヨーク・タイムズ」のブログでアリエリーは6つの問題に対する答えを読者から募集しました。

その内容はたとえば「都市における水の消費量を法で規制することなく抑えるにはどのようにしたらいいでしょう?」といったものです。

そしてその解決のためのアイデアとともに自分の答えに対する評価(実用性など)をしてもらいました。

しかしこのままでは本当に自分のアイデアを過大評価しているのか、それともそのアイデアは本当に評価されるべきアイデアなのかがわかりません。

そこでアリエリーは解決策に対する。このようにすることで思いつく解決策はほぼ同じなのでアイデアの質による差をなくすことができました。

さて、同じような解決策でも自分で労力を使って考えたことによって価値を感じるようになったのでしょうか?


答えはイエスです。読者からの回答にはほとんど違いがなかったのにも関わらず、大多数は他の人の答えよりも自分の答えの方を高く評価したのです。

まとめ

つまり、私たちは自分のアイデアを実際以上に過大評価してしまうのです。

これはビジネスをしている人にとっては見落とせないところでしょう。

当たり前ですが、人間は自分に対して肯定的なイメージを持ちたい、あるいは持っているので自分が出したアイディアにも価値があると思い込んでしまうのです。

たとえば自分が出したプランAと他の人が出したプランBを見るとどうしてもこの「自前主義バイアス」によって判断が歪められてしまうのでAを選びやすくなります。

もちろんプランAの方が正しい選択なら問題ないのですが、プランBの方が優秀なことも十分にあり得るわけです。

このようなことから、あまりにも自分のアイディアを過大評価してしまう「自前主義バイアス」には気を十分に気をつけたほうがいいでしょう。

もっと言い換えれば、「謙虚な姿勢持つこと」と言えるかもしれません。

大事なことは自分の意見を重要視しすぎず、常に客観的な視点を持って物事に対処する姿勢なのかな〜と思っております。


というわけでぜひ、「自前主義バイアス」を理解して意思決定をしてみてはいかがでしょうか。

じゃあまたね〜。





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