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創造性の心理学

集団思考は想像力の敵になりうる!?集団思考の心理学

投稿日:2020年3月16日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

皆さんは何か問題を解決する際に「人数が多ければ多いほどいい解決策が浮かぶのではないか」そう思っていませんか?

多くの企業ではミーティングなどの機会が用意されており、集団でアイディアを出すことはいいことだという風潮は今でもあると思います。


例えばよく使われる手法として集団で集まって

どんな突飛なアイディアも否定せず
他の人の意見に対して批判や批評をしない

といった原則の上でたくさんのアイディアを出すいわゆるブレーンストーミングというものです。

実際にことわざにも「三人寄れば文殊の知恵」なんてものもありますが本当にこれらは正しいのでしょうか?

端的にいってしまえば答えは、、、

ノーです。

集団でブレーンストーミングをするよりも一人でアイディアを出した方が効率的であるということがわかっています。

それではそれを裏付ける多くの研究者の成果を見てみましょう。

集団で考えるのはもはや逆効果!?

代表的な実験としては、

参加者の半数を「集団で考える」グループとして選び、1つの部屋に集め、一般的な集団思考である問題に取り組んでもらいました。(例えば交通渋滞の解消方法など)

もう半分の参加者には、一人一人が別々の部屋で、同じ問題に取り組んでもらいました。

そしてそのあとに2つのグループから出たアイディアの数を数えて、専門家にもアイディアの質的評価も行ってもらいました。

その結果、、、

多くの実験で集団思考は一人で考えるよりも効率がよくないことがわかりました。


さらにケント大学のブライアン・ミューレンがこの方法で集団思考に効果があるのかを調べた20種類もの実験結果を分析しました。

その結果、、、

やはり驚くべきことに大半の実験で集団で考えるよりも一人で考えた時の方がアイディアの質も量も上だったとのことです。

まとめ

実はブレーンストーミングを含めた集団思考ってかなり創造性の邪魔をしてるんじゃない?のていうのがこれらの実験からわかることです。

なぜ本来なら多くの知恵を発揮できそうな集団思考が逆効果になってしまうのでしょう?


この原因は社会的手抜きと呼ばれる現象によって説明できます。

社会的手抜きとは何人かが集まってしまうと責任が分散してしまい、その結果として皆が頑張るのをやめてしまうのということです。


つまり一人なら全て自分の責任になりますが集団の中では誰かがやってくれるだろうっていう心理が働きます。

その結果として集団で物事を考えるときにはひとりひとりの手抜きが起こってしまい集団思考の罠にはまってしまうというわけなんですよ〜。

なのでこの罠をさけたいならまずミーティングでアイディアを出し合うのはやめたほうがいいでしょう。

代わりに、ひとりひとりに対してアイディアを考えるように事前に課題を課す

などうまく個人の考える時間を組み込むことによって社会的手抜きを防ぎながら集団の強みを活かせるでしょう。

というわけで実は孤独は創造性の源だよってお話でした。何かを閃きたいときは一人でじっくり考える時間も作ってみてはいかがでしょうか。

正しくグループで意思決定するためのオススメ本

参考文献:その科学が成功を決める

-創造性の心理学

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