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影響力の心理学 影響力の武器

影響力の武器を徹底解説<権威編>

投稿日:2020年5月15日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

みなさんは影響力の武器という本を聞いたことがありますか?

影響力の武器は心理学を学ぶ基礎としてとてもいい本であるだけでなく、人を説得するときにどのようにすればイエスと言わせることが出来るのかを解説した名著中の名著と言える心理学の本です。

相手に影響力を与えるにはどうすればいいかが詳しく書かれており、中でも人が最も動かされやすい要素が6つの影響力の武器として説明されています。

ちなみに6つの影響力の武器は、
コミットメントと一貫性
好意
権威
返報性
社会的証明
希少性

です。

しかしこの言葉の裏に隠された心理の法則を理解しなければ使える知識となりません。

そこで6つの影響力の武器をひと記事につき1つずつ徹底的に解説していきます。今回は権威の法則について詳しくみていきたいと思います。

人は権力にめっぽう弱い!?

まずは権威や肩書きがいかに人を動かすのに効果的であるかを証明するために心理学の世界でとても有名な実験をみてみましょう。

この心理学の世界でとても有名なアイヒマン実験はスタンレー・ミルグラムという心理学者がおこなったものです。

この実験では罰が学習の記憶に及ぼす影響を調べるという設定で参加者が「学習者」と「教師」に分かれました。

そして「教師」は「学習者」の記憶をテストして「学習者」が間違えた時には罰として電気ショックを与えます。そして電気ショックは「学習者」が間違えるたびに少しずつ強くなるという設定でした。

しかしこの実験では実際に「学習者」は電気ショックを受けておらず、「学習者」はショックを受けているふりをした役者だったのです。

つまりこの実験の真の目的は、罰が記憶に与える影響を調べるのではなく、実は何の罪もない他者に対して、苦痛を与えるように指示された場合、人はどの程度苦痛を与えようとするのかというものでした。


その結果、身の毛もよだつほどの恐ろしい事実が発覚しました。ほとんどの「教師」は研究者の指示に従い、約三分の二の参加者は犠牲者がやめてほしいと頼んでいるにも関わらず、最大の電気ショックまで与え続けました。

さらにこの研究に参加した40人のほぼ全員がどれだけ「学習者」が苦しそうにしていても「教師」役としての仕事を全うしたのです。

この事実を見ると性別や性格特性の問題では?と思う方もいるかもしれませんが性別は関係なく、性格テストの結果も心理学的に正常な人たちであったとされています。

この研究結果からわかることは私たちの心の中にある権威への強烈な服従の心理です。ミルグラムの実験の場合、「教師」は研究者という権威に服従してしまったというわけです。

まとめ

この服従の心理は本当の権力者は自分よりも優れた知識や能力を持っているという事実があり、その命令に従うことは合理的だと考えら、その結果として短絡的な意思決定をしてしまうことが多いわけです。

実際に人類史の中で多くの悲惨な出来事はこの服従の心理によって正当化されてしまったという歴史をみると頷けるかと思います。


人は権威に対して弱いという話をしましたが、特に影響力を与えるのは三つの特徴だということがわかっています。

1、肩書き
肩書きは権威を表す簡単な例と言えます。簡単に言えば学生と名乗るよりも教授と名乗った方が相手に与えられる影響力が強いというわけです。

2、服装
人は初対面の相手の情報の多くを外見から判断しようとするので服装は大きな武器になります。中でもスーツを着ている時の影響力は作業服と比べて3.5倍という研究結果もあるので重要な要素です。

3、装飾品
装飾品は権威のシンボルとして見られることが多いです。特に宝石や自動車は効果を持つとされています。実験でも高級車に乗っている人に対しては敬意が払われているという結果もあります。

しかし、これらの権威の効果は実際よりも過小評価されやすく、それゆえとても効果がある影響力の武器となっています。

権威の効果は様々な場面で使われていて、よく本の帯に有名な研究者や有名人のコメントなどが乗っているのも権威を使った宣伝と言えます。

権威は悪用すると危ないものですが、うまく使うことによって相手への影響力を知らず知らずのうちに高めることが可能です。


というわけで今回の影響力の武器の4つ目の権威について解説してきました。特に服装や装飾品は説得力を増すことができる手っ取り早い方法なので取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考文献、オススメ本

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-影響力の心理学, 影響力の武器

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