こんにちは、心理学ライターのshinです。
以前の記事で心理学の性格特性Big5についてまとめた記事を書いたのですが、その5つの中の1つの特性の中に外向性という指標があります。
ここでさらっと説明すると、外向性の高い人々は初対面の人にもほとんど人見知りをしなかったり、すぐに仲良くなれるため友達も多いです。
一方で外向性の低い人々は、内気なことが多く、初対面でなかなか話しかけられなかったり、一人の時間が好きだったりします。そのため友達の量は多い方ではなく、長期的な仲の良い友達が数人いれば十分だと考えやすいです。
外向型と内向型の分類についてはこれ以外にもたくさんの特徴の違いがありますし、一般的には中間に位置する両向型の人が多いです。
さあ、今日の本題なのですが、もし自分が内向的な性格であった場合、あまりするべきではないことがあります。
いったいそれはなんでしょうか?
答えは引っ越しです。
実は内向型の人々はたくさんの引っ越しをすると幸福度が下がり、逆に死亡率が高まってしまうということがわかっています。
内向型の過度な引っ越しは死亡率を高める!?
ヴァージニア大学の心理学者の大石繁弘とトロントミシサガ大学の心理学者のうーリッヒ・シマックが長期的な共同研究を行いました。
彼らは引っ越しの頻度と幸福度との関係を調べるために7018人のアメリカ人を対象にしてなんと10年間の調査を行いました。
そのような大規模な研究の結果、いくつかの重大な結果が明らかになりました。
まず、子供の時にたくさんの引っ越しを経験した人たちは、大人になった時の幸福度が低いことがわかりました。
しかしこの結果には実は続きがあり、幸福度が低かったのは内向型の人々だけであり、外向型の人には影響がなかったのです。
さらに、子供の時にたくさん引っ越しを経験した内向型の人たちは、その後10年間での死亡率が高くなったのです。
(この引っ越しの回数と死亡率との関係はやはり外向型の人々には見られなかったということです)
まとめ
つまり、内向型の人たちは引っ越しの回数が増えれば増えるほど幸福度が低下し、死亡率は高まる一方で、外向型の人たちにはその影響が見られなかったのです。
研究者たちは内向型の人の引っ越しと幸福度との関係は親密な人間関係が欠如することで説明できるとしています。
内向型の人は時間をかけて親しい友達を作ろうとするので、引っ越しをたくさんしてしまうと深い人間関係を作れないくなってしまいます。
一方で、外向型の人は自分から話しかけたり、短期間仲良くなるのが得意なのでどこへ行っても引っ越しの影響を受けなかったと考えられます。
たしかに親の都合で転校を繰り返す控えめな子供が新しい学校で馴染めないということはけっこう目にしますよね。
逆に外向型の子供であればどこへ行ってもクラスの中心ってこともありますからこの辺りは理解しやすいかもしれません。
自分自身、または自分の子供が内向的な特徴を持っていると思うのであればたくさん引っ越しをするのはよくないでしょうし、定住できるところを探したほうがいいかもしれません。
というわけで引っ越しするかを決めるときには、ぜひ自分の性格特性も考慮してみてはいかがでしょうか。
じゃあまたね〜。
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