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人間関係をこじらせる大きな罠となる「偽の合意効果」とは!?

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こんにちは、心理学ライターのshinです。

あなたは人間関係で相手のことが理解できず、コミニュケーションがうまくいかなかった経験はありませんか?

大抵の人は一度は経験をしているとは思うのですが、できれば相手のことをきちんと理解したり、自分のことをわかってもらいたいですよね。


なぜ相手のことが理解できなかったり、自分のことをわかってもらえないのかの理由は複数ありますが、その中でもバイアスが1つ大きな理由として挙げられます。

特にこのバイアスの中でも、相手を理解することを非常に難しくする作用があるのが「偽の合意効果」と呼ばれるものです。

「偽の合意効果」とは、人は自分の信念や好み、意見に対して、実際よりも多くの人が共感していると錯覚している現象のことです。

例えばこちらが聞いてもいないのに自分の好きな洋楽を教えてくる人みたいな感じです。(お前の好みには興味ないわ、、みたいな)


人にはこの「偽の合意効果」がとても働きやすいことが実際に行われた実験からもわかっています。

自分の考えについて過大評価する!?

著名な社会心理学者のリー・ロスとその同僚が行なった「偽の合意効果」を証明した実験があります。

彼らは学生のボランティアたちに特定のメッセージ(例えばケンの店で食事をしよう)の書かれた大きいボードを下げて大学のキャンパス内を歩いて、出会った人たちの反応を記録するように指示しました。

しかし、学生たちはもしも気が乗らないのであればこの実験への協力を断っても良いと伝えらました。

研究者たちは参加することに合意した、または断ってからすぐに、その被験者に他の学生たちがどれぐらい参加したかの割合と、参加する人と断る人の性格についてそれぞれ推論してもらうように求めました。


その結果、予想の通りこの2つの推定の内容では、被験者の間で大きな差がありました。

ボードを下げることに合意した人は、合意する人の方が拒否する人より多いと推測し、その対応から性格はあまりわからないと回答しました。

一方でボードを下げることを断った人は、合意よりも拒否の方が多いと推測して、その対応に個人的な性格が強く現れると回答しました。


ボードを下げることに同意した人は他の「普通の人」も同じように下げるだろうと思っており、拒否する人は非協力的で正常ではないと捉えやすいわけです。

対照的に、ボードを下げることを拒否した人は、他の人たちも断ると考え、合意する人は人と変わっていると捉えやすくなるんです。

まとめ

つまり、私たちは自分の主観的な物の見方が多くの人にも当てはまるという過大評価をしばしばしてしまうのです。

これは言われてみれば確かにそうですよね。


自分の好みはみんなにも当てはまるだろう、とか自分と同じ意見を持っている人はいるに違いない、と思った経験は一度ぐらいはあるのではないでしょうか。

このような間違った思いこみが相手を理解できなかったり、自分のことを理解してもらえなかったりする原因の1つなんです。


まあ人が実際に相手の立場に立って考えるのはほとんど不可能と言っていいですからね。

その結果、自分の経験や感情をもとにして推測するしかなくなるわけです。しかしこれを良くも悪くも主観が邪魔してしまって相手との間に溝が出来てしまうってこと。

とはいえ、この「偽の合意効果」という現象を知っていれば多少は自分のバイアスに気付きやすくはなりますから、少しは合理的な判断ができるようになりますよ〜。

というわけで、「自分の考えや思考は必ずしも相手に当てはまるわけではない」というふうに柔軟な思考を持ってみてはいかがでしょうか。

参考文献、オススメ本はこちら

なぜ自分を理解してもらえないのかを知りたい人にオススメ

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