心理学ブログ

Just another WordPress site

自己実現の心理学

実は目標達成率を下げるポジティブ思考の罠とは!?

投稿日:2020年3月4日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

みなさんはおそらく常に向上心を持って日々を過ごされている方が多いと思いますので、一冊ぐらいは自己啓発書を読んだことがあると思います。

だいたい自己啓発書のなかには「常に自分にはできる、できるって言い聞かせることが大切です」とか「ポジティブに考えましょう」なんてことが書かれているものが多いですよね。


とはいえポジティブな思考をしなさいって言われるのはもともとネガティヴ思考よりな人にとってはなんのアドバイスにもなりません。

私たちは一見ポジティブ思考は素晴らしいことのように洗脳されているようにさえ見えますが、本当に物事を達成する時に必要なものなのでしょうか?



心理学が出した答えは、、、全くの嘘で、むしろ逆効果なんです!

ポジティブな思考をすればするほど目標達成から遠のくのでは?って研究がいろいろ出ています。なので実際の実験をポジティブ思考の罠について見ていきましょう。

ポジティブシンキングは実は逆効果!?

ペンシルベニア大学のガブリエル・エッティンゲンとトマス・ワッデンは、減量プログラムに参加する肥満の女性グループを観察しポジティブ思考などの影響を調べました。

参加者たちは様々な食事での場面を思い浮かべてもらいました。
(例えば目の前にピザがでできた場面など)

参加者たちのグループはとてもポジティブな想像(自分が自制している姿等)からとてもネガティブな想像(他の人も分まで食べてしまう自分の姿等)までに分かれて一年間の追跡調査を行いました。

すると衝撃的なことが証明されました。


なんと、、、ネガティブなイメージを持った女性の方がポジティブなイメージを持った女性より平均で11.8キロも減量していたんです。

そのほかにも恋愛や学業、それに仕事といった様々な実験が行われていますが、同じような結果が確認されています。

まとめ

つまり自分はできるってポジティブ思考になるとかえってその成果が悪くなるんじゃないのってことなんですね。

ポジティブ思考は確かに自分が目標を達成している姿を想像するので何かがうまくいかなくなってしまうとすぐに挫折に繋がってしまうからではと考えられます。

この問題を解決するのが先ほど登場したエッティンゲン教授の提唱したWOOPの法則というものがあります。

これはそれぞれの
願い W (wish)
成果 O (outcome)
障害 O (obstacle)
計画 P (plan)
の頭文字をとったものであらゆる目標に適用できるようになっています。

例えば
はじめに自分の願いをイメージし (魅力的でモテる人のなりたい)
成果を具体的に思い浮かべる   (5kgの減量をする)
続いて具体的な障害について考える(家のおやつを食べてしまう)
最後に障害に対しての計画を立てる(おやつは家に置かないようにする)

などです。


これを使えばポジティブ思考の罠にはまらずに現実的に起こり得る障害への対策ができるので、目標達成が容易になるってことですね。

というわけで目標を達成したいときは、自己啓発をうのみにするのではなく、しっかりとした科学的根拠のあるWOOPの法則を使ってみてはいかがでしょうか〜。

人生で成功を掴むためのオススメ本

参考文献:その科学が成功を決める

-自己実現の心理学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

肥満になる確率が高まる環境はなんとアレが原因だった!?感染の心理学

こんにちは、心理学ライターのshinです。 ビジネス書や成功者のスピーチでよく聞く言葉として「あなたは周りの五人の平均である」だったり、「環境が人を作る」といったものがあります。 これは要するに自分の …

意志を無効化する「どうにでもなれ効果」を防ぐ方法とは!?

こんにちは、心理学ライターのshinです。 今回は前回の記事で取り上げた「どうにでもなれ効果」を防ぐ方法についてお話ししたいと思います。 まずは、「どうにでもなれ効果」について簡単に説明しておくと、私 …

一度の失敗がさらなる不運に呼びこむ「どうにでもなれ効果」とは!?

こんにちは、心理学ライターのshinです。 あなたにはこんな経験をしたことはありませんか? あなたはダイエットのためにカロリー制限を1週間続けていて、順調に体重が落ちてきました。そんな時に、ふっと目に …

「割れ窓理論」はどこまで本当なのか!?心理学的に解説

こんにちは、心理学ライターのshinです。 あなたは「割れ窓理論」という言葉を聞いたことがありますか? これは犯罪学者のジョージ・ケリングが提唱したもので、小さな犯罪を抑止することで凶悪な犯罪も抑える …