こんにちは、心理学ライターのshinです。
みなさんは影響力の武器という本を聞いたことがありますか?
影響力の武器は心理学を学ぶ基礎としてとてもいい本であるだけでなく、人を説得するときにどのようにすればイエスと言わせることが出来るのかを解説した名著中の名著と言える心理学の本です。
相手に影響力を与えるにはどうすればいいかが詳しく書かれており、中でも人が最も動かされやすい要素が6つの影響力の武器として説明されています。
ちなみに6つの影響力の武器は、
コミットメントと一貫性
好意
権威
返報性
社会的証明
希少性
です。
しかしこの言葉の裏に隠された心理の法則を理解しなければ使える知識となりません。
そこで6つの影響力の武器をひと記事につき1つずつ徹底的に解説していきます。
今回は影響力の武器の二つ目である好意の原理について解説します。
好意は相手への影響力をかなり強める!?
皆さんお気付きの方も多いとは思いますが基本的に人は自分が好意を感じている人の説得にはyesと言いやすくなります。これは私たちの感覚以上に強力なものです。
例えば、いきなり見ず知らずの人がiPhoneの充電器を貸してくださいと頼んできたらどうでしょうか?おそらくほとんどの人は躊躇してしまうでしょう。
しかし、貸してほしいと頼んできたのがあなたの親しい友達だったらどうでしょうか?ほとんどの人が貸すという選択をとるでしょう。
好意の原理をとても簡単にいうとこういうことです。
つまり人は好意や好感を受けた人の頼みに対しては寛大になってしまいやすいのです。
それでは私たちはどのような人に対して好意を持ちやすいのでしょうか?
その好意に影響する要因は主に身体的魅力、類似性、称賛、接触回数、連合の5つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1、身体的魅力
予想はできていたかもしれないですが、基本的に身体的な魅力が高い人は相手の好意を高めることができます。当たり前ですがイケメンや美女は多くの人に好意的に見られますよね。
さらにこの身体的な魅力は「ハロー効果」という心理現象によって知性や親切さという他の特性への評価を高めていると言われています。
つまり顔が良いと事実かどうかに関わらず、他の特性も高い評価を受けやすくなるってことです。
2、類似性
これは心理学では有名な話ですが、基本的に人は自分と似た人を好きになる性質があります。ある研究では同じ名字の人同士で結婚する割合が明らかに高いというデータも出ているほどです。
3、称賛
これも当たり前といえば当たり前ですが、人は誰かに褒められると好意を抱きやすくなります。あまりに意図が見え見えでない限りお世辞を含めた称賛は想像以上に効果的なのです。
4、接触回数
これも心理学の世界では有名な用語で「単純接触効果」というものがあります。これは物や人と繰り返して接触したものを好きになるという心理現象です。相手との接触回数を増やせば好意を抱きやすくなるというわけです。
5、連合
例えば、ある研究では、魅力的な若い女性のモデルが写っている新車の広告を見た男性はその車をモデルがいない場合に比べて高く評価しました。
つまり私たちは良くも悪くも評価されるものや人に関連のあるものについての印象にかなり大きく左右されやすいということです。
まとめ
私たちが普段感じているように好意は相手にとてつもない影響力を与えることがわかっています。
これまで説明してきたとおりその好意に影響を与える要因は5つあります。
身体的魅力、類似性、称賛、接触回数、連合という5つの要素をうまく使っていけば相手を説得させやすくなることは間違いないでしょう。
とはいえこの要素の中でも身体的魅力、特に顔の良し悪しはそう簡単に変えられないと考えがちですが、清潔感を演出することはできますし筋トレなどによって魅力的な体型を作ることでもかなり効果はあります。
さらにこれらの5つの要素は好意を高めるために使われてるため、使い方次第では説得のためではなく特定の人間関係を深めるためにも使えます。
今回は好意の原理について解説してきました。あなたがもし誰かを説得したいもしくは特定の人と仲良くなりたいと思ったらぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
参考文献、オススメ本
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