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人間関係の心理学 影響力の心理学

人に行動させるにはネガティブ面かポジティブ面どっちを強調すべき!?

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こんにちは、心理学ライターのshinです。

私たちはよく、人を説得するときにその行動を起こさなかった場合の損失や恐怖を煽ることをしますよね。

具体的な例でいうと、子供に勉強させようとするとき「勉強をしていないといい大学にいけないよ!」とか、「勉強しないとろくな人間になれないよ」などといったことです。

もっとも、このようなセリフによって子供たちがもう勉強するという光景はいまだにみたことがありませんが、、(笑)

とにかく他人を説得するときに損失を強調するというのはよくやってしまうことであると思います。

では、私たちの感覚的にはあまりうまくいっていなさそうですが(少なくとも子供に対しては)科学的な根拠はあるのでしょうか?


実際のところ、科学的には行動を起こさせたいときには損失よりも獲得できるものを強調すべきだと言われています。

行動を起こすのは損失よりも利益を強調せよ!?

2012年にスウェーデンのカロリンスカ研究所のマルク・ギタルト=マシップ、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの教授であるターリ・シャーロットらがある実験を行いました。

4種類の絵を使って参加者たち以下のような単純な作業をそれぞれ行いました。

1,行動したら報酬が貰えるパターン
4種類の絵のうち、画面に指定された1枚の絵が映し出された時に、すぐにスペースキーを押すと参加者は1ドル貰える。

2,行動したら損失が回避できるパターン
同じような形で、画面に指定された1枚の絵が映し出された時に、素早くキーを押すと1ドル失うのを避けられる。


この2つのパターンを比べた結果、面白いことがわかりました。

大多数の参加者は1ドル得るためにキーを押すより、1ドル失うのを避けるためにキーを押す方が遅かったのです。さらにキーを押し間違える可能性も高くなりました。


認知神経学者のターリ・シャーロットによれば、人間の脳は前向きな行為を、避けるべき害よりもご褒美と結びつけいるとのことです。

まとめ

私たちは、何かいいものが手に入りそうな時、脳が生物学的事象を引き起こすことによって、素早い行動がとりやすくなります。

これを「ゴー反応」と呼びます。

その一方で、悪いことや損失が起こりそうな時、私たちは感覚的に腰が引けてしまいます。これを「ノー・ゴー反応」と呼びます。

この「ノー・ゴー反応」は反応を抑止します。

その結果として私たちは悪い予測をするよりも良い予測をした時の方が行動を起こす可能性が高くなるのです。

つまるところ、ネガティブな面よりもポジティブな面を強調した方が、行動には繋がりやすいってわけです。


この研究を日常でどのように使えるでしょうか?

たとえば、子供に勉強させたい時には「勉強しないとバカになるよ」と警告するのではなく、「勉強すればもっと賢くなれるよ」といった方が良いでしょう。


というわけで行動させたいならポジティブを強調せよ、てお話でした。ぜひ使ってみていかがでしょうか。



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