こんにちは、心理学ライターのshinです。
あなたは電車の中や街中で体調が悪くなって助けが必要になってしまったことってありませんか?
その時に見ず知らずの人に助けてもらって事なきを得たという人もいれば、しんどそうな人をみて助けたという経験があるという方もいるかもしれません。
しかし、明らかにうずくまっていたり体調が悪そうな人がいても誰も声をかけない状況に陥ってしまっていることってありますよね。
明らかに多くの人が目撃しているにも関わらずなぜこのような一歩間違えれば大変な事態になりかねない状況になるのでしょうか?
これは「傍観者効果」という心理が働いているからなのです。
この「傍観者効果」についての研究がありますのでそれをお話しして、そのあともし自分自身が助けを求める時にどうすれば良いかの対策の提案をしたいと思います。
たくさん人がいる状況で起こりやすい傍観者効果って!?
社会心理学者のビブ・ラタネとジョン・ダーリーは一人の学生にニューヨーク通りで発作を演じてもらって、通りかかった通行人が助けるかどうかを調べました。
この時、目撃者の数が助けるかに影響するかを確認するため、通行人の数が違う場面で学生に演技をしてもらうようにしました。
その結果、それまでの常識を覆す衝撃的な事実がわかったんです。
通行人が一人だけの時は学生が助けてもらえる確率は85%だったのに対して、通行人が5人以上の時は30%にまで下がってしまったのです。
さらに別の実験で、待合室のドアの隙間から煙が漏れてきて火事を予感させるような緊急の状況を作りました。
その状況で入ってきたことを知らせる割合は、待合室に
1人しかいない場合:75%
3人以上いる場合:38%
だったんです。
まとめ
つまりこれらの研究結果は明らかに、目撃した人の数が多いほど助けようとする人の数は減ってしまうってことを表しており、これを「傍観者効果」と呼びます。
それではなぜこのような「傍観者効果」が起こってしまうのでしょうか?
理由は主に2つあります。
1つ目は多くの人が見ていることによって責任が分散されてしまい個々人の責任の割合が少なくなってしまうからです。
2つ目としては人には周りの人に行動を合わせてしまう同調圧力があり、それによって助けようとする行動を起こさなくなって現象が起こります。
それでは「傍観者効果」を回避して助けを求めるのにはどうすれは、、、ってなりますよね。
この答えとしては自分から積極的に助けを特定の個人に求めるということなんです!
自分から助けを求めることによって援助の必要性がが確実に周りに伝わりますし、さらに特定の個人を指名することによって責任の分散が起こらなくなるのです。
というわけで人生は何が起こるかわかりませんので、もし多数の人がいる中で助けが必要になった場合は、「傍観者効果」の心理を理解して助けを求めましょう。
人間心理をより深く学ぶためのオススメ本
参考文献:その科学が成功を決める