こんにちは、心理学ライターのshinです。
このブログでは少し前に、ストレスは捉え方次第でプラスに変わるよ〜っていう記事を書きました。(読んでいない方はぜひ読んでみて!)
捉え方っていうのはまあいわゆる思いこみってことです。ストレスが悪いって思っちゃうと実際に体に悪い影響を与えますよっていう。
こういったことを目にすると思いこみの力ってすごいなって思うわけですが、とはいえ何でもかんでも思いこめばいいってもんでもないんです。
例えば自己啓発書でよくある内容といえばの「自分は成功すると思いこむことが大切です」とか、「自信があると思いこみましょう」みたいなのがありますね。
ただこれらってかなり怪しくてですね、そもそも自己啓発は効果がないしむしろ逆効果なんじゃね、みたいな調査とかもあったりするわけです。
自己啓発書をかなりディスってしまいましたが、、
しかし、どうやら健康に関して言えば、どうやら思いこみが相当いい方向に行くということがわかっているんです。
これを証明した清掃員を対象にしたユニークな研究をみてみましょう。
カロリーを意識するだけで痩せて健康にもなる!?
心理学者のアリア・クラムは思いこみや考え方が健康状態や体重に及ぼす影響を調べるため、アメリカ全土の7つのホテルで客室係から参加者を募集しました。
この客室係という仕事は結構な運動量があって1時間に300キロカロリー(大体サイクリングで30分漕ぎつつけるぐらい)も消費しているそうです。
しかし、女性の客室係たちはこの運動量にも関わらず、3分の2が定期的な運動をしていないと答えて、残りの3分の1の人たちは全く運動していないと回答しました。
参加者たちの体つきも自分たちが感じている通りになっており、平均的な客室係の血圧や体重を測ったところ座りっぱなしで生活している人と似たようなものでした。
そこでクラムはこれらの業務が運動になっていることを示すため、1つずつの作業がどれぐらいカロリー消費になるのかを表示したポスターにして貼り付けました。
さらに7つのホテルのうち4つのホテルで15分間プレゼンテーションを行なって、いかに業務が運動として機能しているかについての情報を伝えました。
一方で残りの3つのホテルでは健康でいるために運動がいかに重要かについて説明をしましたが、業務が運動になることは伝えませんでした。
そしてその4週間後にクラムは参加者たちの健康状態をチェックしました。
その結果、業務がいい運動になっていると伝えられた人たちは体重や体脂肪が減少し、血圧まで下がり、より健康になっていたのです。
しかしこの情報が伝えられなかった3つのホテルの人たちにはそのような変化が起こりませんでした。
まとめ
つまり、実は私たちの考えや信念、そして思いこみが物事にどのような効果が生むのかについて大きな影響を与えるよってことです。
この研究を例にとってみると、客室係の人たちは実際に運動をしていたのに、それが健康になると思っていなかったことが影響していました。
よく思いこみや考え方が大切ですよ〜とか言われたりしますが、あれは少なくとも健康に関してはあながち間違いではないってことですね。
とは言っても、デスクワークでほとんど動かない仕事であるのに、自分で運動していると思いこむのは全く意味のないことなわけです。
思いこみに行動が伴っていれば大きな力を発揮することがありますが、その一方で自己啓発のような根拠のない思いこみは、行動するのをやめてしまう可能性があるのでよくないのかな〜なんて思います。
運動に関していえば、私たちは普段の生活の家事や通勤をしているときに意外と体を動かしていたりします。
ですが多くの人はそれが大した運動ではないと思っているか、気づいていないかなのですがこれはとてももったいないわけです。
例えば、スマホの歩数計などは運動量を数値化してくれており、それを定期的に見るというのもオススメです。
というわけで自分の普段の行動をもっと効果が出るように普段から意識してみてはいかがでしょうか。
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