こんにちは、心理学ライターのshinです。
ビジネス書や成功者のスピーチでよく聞く言葉として「あなたは周りの五人の平均である」だったり、「環境が人を作る」といったものがあります。
これは要するに自分の周りの人間関係が自分自身を形作っているということを言い換えたものなわけです。
確かにこれはかなり説得力のある意見ですよね。
たとえば、周りに勉強できる友達が多ければ、自分も負けないように頑張らないとと思って一生懸命勉強するでしょう。
このように他人からの影響力はかなり大きいというのはあなたも薄々感じているとは思います。
しかし、このやる気や意志力の感染は私たちが思っている感覚以上に影響を及ぼしていることがわかっています。
というのも、実は肥満すらも周りから感染するということが明らかになっているのです。
この結果は大規模な研究によって裏付けられています。
友達の肥満はあなたの肥満につながる!?
ハーバード大学医学部のニコラス・クリタキスとカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のジェームズ・フォーラーはある調査を行いました。
ふたりはインフルエンザなどの感染症が流行するように、肥満も人から人にうつることがあるのかを調べようと考えました。
そこで彼らは「フラミンガム心臓研究」へのデータへのアクセス権を取得し調査に乗り出しました。
この調査はマサチューセッツ州フラミンガムの住民の1万2000人以上を32年にわたって行われた非常に大規模なものでした。
クリタキスとフォーラーは長期にわたる参加者の体重を観察した結果、驚くべき実態が見えてきました。
肥満は家族や友人の間で、まるでインフルエンザのように感染していたことがわかったのです。
Aさんの友人が肥満になった場合、そのAさん本人が将来、肥満になるリスクは171%も増加しました。
姉妹が肥満になった女性の場合だと、本人が肥満になるリスクは67%増加し、兄弟が肥満になった男性の場合、本人が肥満になるリスクは45%増加しました。
しかし、驚くべきことはこれだけではありません。
フラミンガムで広まったのは肥満だけではなく、飲酒量が増えた人がひとり出ると、その地域では飲みに行く人や二日酔いの人も増えたのです。
まとめ
つまり、実は私たち自身が思っている以上に周りの環境によって自分が作られていることがわかったということです。
私たちは普段から環境が大切だとは感じつつ、変化を好まないのでより良い環境に身を置こうとはしたがりません。
そうやって現状を維持している間にその環境や人間関係に染まってしまい、後から後悔することは多々あります。
自分を変えたいのであれば環境から変える必要があります。
あなたがもし、運動を習慣にしたいと思うなら近くのジムに通ってみましょう。そこには同じ気持ちを持っている人がたくさんいるはずです。
あなたがもし、集中して勉強したいと思うなら、近くの図書館を利用して勉強してみましょう。多くの人が勉強しているのを見れば頑張ろうと思えるでしょう。
「あなたは周りの環境によって作られる」
というわけで、自分を変えたいのであればまずは環境を変えてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
じゃあ、またね〜。
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