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「Think clearly」 本の要約シリーズ

「Think clearly」要約 思考の道具箱を使って賢く生きる 後半編

投稿日:2020年6月16日 更新日:

こんにちは、心理学ライターのshinです。

今回は「Think clearly -最新の学術研究から導いたより良い人生を送るための思考法-」という本の解説をしていきたいと思います。

「Think clearly」は29ヶ国で翻訳されており、日本でも2019年に出されてからたちまち10万部を突破したということでかなり話題になった本です。

この本の概要を説明すると心理学の論文や投資家たちの知恵を参考にして複雑な世界の中でよりよく生きるための指針となる52個の思考法が1つずつ丁寧に説明されています。

今回は本の後半部分の26の思考法の中から選りすぐりの5つの思考法を解説、考察していきます。

自分の人生を充実させるための5つの思考

1、不要な心配事は避けよう

私たちは進化の過程で、生き伸びるために不安を強く感じるようになりました。現在の私たちは命の危機に陥ることはほとんどないのにも関わらず、不安の感じ方はサバンナで生活していた頃とほとんど変化していないことによってミスマッチが起こっています。

つまり、現代の私たちは必要以上の不安を感じてしまっているのです。慢性的な不安がよくないことは動物実験でも証明されています。

カナダの研究チームがスズメを対象にした実験を行いました。その実験ではスズメを天敵のいない場所に入れ、そこにスピーカーを設置し「天敵の鳴き声」のする場所と「穏やかな自然音」のする場所を作りスズメを観察しました。すると「天敵の鳴き声」を聞いたスズメは「自然音」を聞いたスズメより産んだ卵の数が40%も少なかったのです。

人間も不安を感じると強い間違った判断を下したり病気にかかったりしてしまうのです。不安対策には瞑想や運動、あとは不安を書き出す筆記開示などの方法が科学的に根拠があるとされています。

自分が必要以上に不安を感じてないかをモニタリングし、もし強い不安を感じているのであれば上記の不安対策を使って不安をコントロールするようにしましょう。


2、注意の向けかたを変えよう

これは簡単に言えば本当に大切なものに注意を向けましょうってことです。現代はスマートフォンなどのデジタル端末の登場によって情報があふれています。

これらのものによって私たちの集中力や注意力は分散されてしまい、ひとつの物事に対しての集中力や注意力はどんどんと低下していってしまっています。ネットに溢れる大半の情報はあなたの注意力や集中力を盗む泥棒なのです。

ではどのようにすればいいのでしょうか?

答えは情報をしっかりと取捨選択するということです。インスタグラムでの投稿は本当にあなたの必要な情報ではありません。マスメディアで話題の芸能人の不倫も闇営業の問題もあなたとこれっぽっちも関係ないのです。

そういった情報は私たちの注意力、集中力を分散させてしまいます。情報に対して批判的な見方を心がけましょう。そしてなるべく良質で、s自分にとって本当に大切な情報を取り込むようにしましょう。

そうすれば本当に必要なものに対して注意を向けられるようになり、今よりも、もっと豊かな人生を送れるはずです。


3、相手の立場になってみよう

人間関係やビジネスの世界では「相手の立場になって考えよう」というのがよく言われますが、本当に相手の状況を理解しようと思うなら、これでは不十分です。というのも私たちはどれだけ努力しても主観(バイアス)を完全に取り除くのは不可能だからです。

ではどうすればいいでしょうか?

答えは、想像の中ではなく、実際に相手の立場になってみることです。

例えば、子供の時に親のありがたみを感じれないのは自分が親になったことがないからですよね。その子供がやがて親という立場に立った時に、自分の親のありがたみを本当の意味で理解できるわけです。

どうしても相手が理解できない時には、実際に相手が体験していることを体験してみましょう。そうすれば相手に対しての理解や尊敬が深まります。

とはいえそれが可能でない場合もあります。そういう時は小説を読んでみましょう。小説は実際に物事を体験できるわけではありませんが、疑似体験ができます。これは想像するよりもはるかに理解を深めるのを助けてくれます。


4、専門分野を持とう

石器時代にはさまざまな分野の知識を持っていなければ人間は生き延びられませんでした。しかし、人類が定住を始めてから「分業」をすることによってより効率的な資源分配をできるようになり、人々は専門知識を身につけるようになりました。

そして今では、なんでもできるジェネラリストは評価されなくなり、なにか1つの優れた武器を持ったスペシャリストが評価されるようになったのです。

専門知識を身につけようと思えば、時間がかかります。時間は平等に与えられていますが限られた資源です。一般知識が増えるということは、専門知識を身につける時間が削られているということです。

しかし学校では、全ての科目がバランスよくできる人がもてはやされ、何か1つに特化しようとする人はあまり評価されません。結果として、なんでもできるけど、専門分野を持っていないジェネラリストがあふれてしまっています。

なんでもできることは確かに素晴らしいことですが、本当に社会で大きな貢献をする人たちは皆、何かの専門知識を持っているスペシャリストです。

なんでもいいので自分でここだけは負けないという専門分野を作ってみましょう。それは長い人生において自分を助けてくれる武器になるでしょう。


5、自分を重要視しないようにしよう

私たちには自分を実際以上に自分の能力について過大評価する傾向が見られます。これと同じく、私たちは自分のことを重要視しがちです。しかし、自分のことを重要視することは3つの問題を生んでしまいます。

1つ目の問題は自分を重要な存在だと思い込むことに余計な労力がかかるということです。自分が重要な存在だと感じるには、それを証明する必要があります。それは自分にとって余計なプレッシャーになったり、嘘をついてしまうようになるかもしれません。それは結局、自分を苦しめます。

2つ目の問題は自分を重要視してしまうと、「自己奉仕バイアス」に陥るからで、この自己奉仕バイアスは自分の功績を過大評価してしまいます。この自信過剰は重大な判断ミスの原因にすらなるのです。

3つ目の問題は自分を重要視することによって、敵を増やしてしまうからです。自分過剰に陥ることで他の人の貢献を過少に評価してしまいます。これでは自分が成功した時には周りは足を引っ張ろうとする敵ばかりになってしまうでしょう。

私たちはよくも悪くも状況に順応してしまい、感謝することを忘れてしまいます。傲慢さやエゴは愚かな判断の間違いの種にしかなりません。周りへの感謝を忘れずに謙虚に生きてみましょう。

まとめ

ということで今回は前回の続きとして「Think clearly」の後半のオススメの思考法の5選を紹介してきました。

簡単におさらいしておくと

1 不要な心配事は避けよう
2 注意の向け方を変えよう
3 相手の立場になってみよう
4 専門分野を持とう
5 自分を重要視しないようにしよう

という5つの思考法です。より人生を豊かに生きるために是非取り入れてみてください。

1つの前の記事では「Think clearly」のオススメ思考法 前半編を解説していますので興味のある方はぜひ読んでみてください。

あとは人生に迷っている、もしくは人生の行動の指針となるものが欲しいという方は実際にこの本を読んで52の思考法を学んでみる価値はあると思うのでぜひやってみては。

というわけでまた次回お会いしましょう。それでは!




今回紹介した本 Think clearly はこちら↓

Think clearly 著者の新刊、思い込みを避けたい人にオススメ本はこちら

-「Think clearly」, 本の要約シリーズ

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