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子供はお金の知識ってどこから手に入れてるのかがわかる心理学実験

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こんにちは、心理学ライターのshinです。

人生で欠かせないものの1つといえばお金ですよね。私たちが生きるためにはやっぱりお金が最低限は必要なわけです。お金がなければ食べられないですし、安全に暮らすこともできないです。

おそらくお金が大切だということに異論を唱える人はいないと思いますし、たとえお金が全てじゃないって考えている人でもたくさんあるに越したことはないと思います。

ではそんな私たちと切っても切り離せない関係にあるお金ですが、お金についての知識はどこから得ているのでしょうか?

実は私たちは、お金の知識を親から得ているということがわかっているんです。

親の金銭感覚が子供のお金の価値観を決める!?

1980年代に子供のお金に関する意識がどのように変わるかを調査した研究が行われました。その結果、子供たちは7~8歳になってようやく親が持っているお金が働いて支払われたのだと理解するようになるということを発見しました。


その後、2010年にフィンランドの社会人類学者であるミナ・ルッケンスタインは子供のお金に関する理解を調べるためヘルシンキの幼稚園でグループ討論を行いました。

彼らは子供たちが何を言っているかわからないことが多々あり、文字に書き起こしてやっと理解できたそうです。しかし、そこからいくつかの傾向がわかりました。


まず、近年の幼稚園児は人が働いてお金を稼いでいることや、稼いだお金は食べ物と交換できることをちゃんとわかっていたのです。さらにそれだけではなく銀行やATMがどのような役割をしているのかもある程度説明できました。

そのほかにもお金を貯めることやいらないものにお金を使わない方がいいという考えをよく知っていました。


ここでのもう1つ重要な発見は子供のお金に関する情報源は両親だったのです。


ではなぜ、1980年代と比べて子供たちのお金への理解が深まったのでしょうか。

これは共働きの増加により、子供たちはお金を手に入れるためには働かなくてはいけないことを理解するようになったのではないかと考えられます。

子供たちは親がどのようにお金を得ているのか、お金をどのように使うのかなどを観察し、お金の知識を得ているのです。

このようにお金に関する知識を身につけて、金銭感覚を育てる過程を「金融社会化」と言います。

まとめ

これらの結果をまとめると、最近の子供たちはお金に関する知識を比較的小さい頃から持っており、その知識のほとんどは両親の行動を観察することによって得ているということです。

この結論は当たり前といえば当たり前ですが、いざあらためて言われてみると確かにそうだなあと思いますよね。

お金持ちの子供はお金をたくさん使いやすい傾向にありますし、逆に子供の時に生活が苦しかった人は倹約家であることが多い気がします。


学校ではお金についての知識はほとんど教えてくれませんし、なんなら大人たちはお金について話すことははしたないことだという固定概念があります。

個人的にはお金の扱い方や、しっかりとした知識を持っておくことは子供時代に教育すべきことだと思うのですが、、


というわけで子育てをしている方はぜひ自分の行動が子供の金銭感覚や将来のお金の使い方に影響されるということを覚えておいた方がいいかもですね。


とはいえ、どのように行動すれば子供たちが将来お金のことで悩まなくなるかがわからないって思いますよね。これについて、もっと知りたいという方はぜひもう1つの記事で解説しているので読んでみてください。

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-お金の心理学, 教育心理学

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